DESCENDANT

DESCSNDANTより新たなカプセルコレクションがリリースされます。El Burrito's Skate Amigosというスケートボードチームとのコラボレーションです。そのメンバーの一人、竹村卓さんはカルチャー誌や書籍を手掛けるフリーランスの編集者/ライターであり、ディレクターの西山徹とは小学校時代からの同級生という間柄。ここではEl Burrito'sの結成から活動の様子、DESCSNDANTとのコラボレーションに至った経緯など、海外出張中の竹村さんにメールにてインタビューしました。

ーーEl Burrito's Skate Amigos結成の経緯について 元々、小学校時代からの同級生でありカメラマンの平野太呂と一緒に『Cheap Fat Burritos』という名義で雑誌の連載をやっていました。ロサンゼルスやサンフランシスコのスケーターたちは小腹が空くと、とりあえず「ブリトー食べようぜ」ってノリで。食べ応えがあって安いブリトーは、お金のないスケーターの味方なんです。だから「Burrito」という言葉を使ってみたくて、僕がタイトルを決めました。そういう背景も踏まえた上で、太呂がスケートチームを作ろうと言い出したとき、付けた名前が「El Burrito's」だったんです。太呂曰く「ブリトーを唯一神として崇めるスケートチームがあってもいいんじゃないか」と。結成と言う程、大袈裟じゃありませんが、たぶん2004年頃のことだったと思います。

ーーEl Burrito'sの活動について 正直、活動実態と呼べるようなことはほとんどありません（笑）。友達のバンドが『El Burrito's Skate Amigos』という名義で音源をリリースしたことぐらいでしょうか。あとはレイモンド・ペティボン^*1にロゴをデザインしてもらい、ステッカーやTシャツなどを作って遊んでいます。とにかくEl Burrito'sという名前が嬉しいんです。実際の活動というより、みんなの中にEl Burrito'sが存在していることが大切だと思っています。

ーーDESCSNDANTとのコラボレーションに至った経緯は？ 西山徹は、僕や太呂と同じ小学校からの友達で、中学時代にアニマル・チン^*2のビデオを一緒に観て、みんなでスケートボードを始めた仲間なんです。だから徹もEl Burrito'sの存在を認識していて、数年前に当時の仲間で集まって久しぶりにスケートしたら、すごく楽しかったのを覚えています。それで去年、ランス・マウンテン、スティーブ・オルソン、パット・ノーホーがやっている「LOVE + GUTS^*3」というイベントを彼らと一緒に企画して日本で開催した際、徹にイベントのロゴをデザインしてもらったんです。そのときに「今度DESCENDANTでEl Burrito'sのプロダクトを作ろうよ」って徹が提案してくれました。

ーーDESCSNDANTとのコラボレーションの内容について 今回リリースするアイテムには徹が提案してくれたものと僕が提案したものがあります。僕らもRestaurant Printingという名前でシルクスクリーンプリントのTシャツなどを作っていますが、自分たちでは作れないものを徹に作ってもらいました。HanesのパックT、トートバッグ、ステッカーは僕のリクエストです。それぞれのアイテムのデザインは徹が最初にベースを作り、それに僕の意見を反映して仕上げていきました。全てのアイテムが気に入っているので、なかなか順位は付けられませんが、強いて挙げるとすれば、やっぱりペティボンがロゴを書いてくれたTシャツでしょうか。フロントのポケットにDESCENDANTのロゴがあり、バックに大きくプリントされたEl Burrito'sというのがすごく良い。あとステッカーはいつでも問答無用で嬉しいアイテムです。

• *1 Raymond Pettibon（レイモンド・ペティボン）。1957年米国アリゾナ州生まれ。80年代の南カリフォルニアのパンクロックシーンに功績を残したアーティスト。実兄であるグレッグ・ジンが結成したBlack Flagのロゴデザインは有名。他にもSonic YouthやFoo Fightersなどのアルバムジャケットをデザインしたことでも知られる。
• *2 Animal Chin（アニマル・チン）。Powellより1987年にリリースされたスケートボードビデオ『The Search for Animal Chin』のこと。伝説の人物、アニマル・チンを探してBones Brigadeのメンバー（トニー・ホーク、ランス・マウンテン、スティーブ・キャバレロ、トミー・ゲレロ、マイク・マクギル）が旅に出るストーリー。80年代にスケートをしていたキッズにとってバイブル的な作品。
• *3 LOVE + GUTS（ラブアンドガッツ）。伝説のスケーター、ランス・マウンテン、スティーブ・オルソン、パット・ノーホーが2005年に発足、スケートボードをアートとして表現することをテーマに掲げたアートショー。これまでアメリカ各地、南米、オセアニアなどで開催されてきたイベントが昨年日本発上陸。