FEATURE 92

チノパンツは タックがあるか、ないか。

2014年のDESCENDANTを立ち上げたときから作っているのがタックありとタックなしのチノパンツです。わざわざタックが入っているものと入っていないものを作っているのは僕らのようなブランドでは少し珍しいかもしれませんが、両方必要なので作っています。今でこそ、タック入りのチノパンツが当たり前になったような気がしますけど、10年前は古着で見かけるくらいのものでした。

毎シーズン、フィッティングして、調整して、ようやく2シーズンほど前からこのシルエットに落ち着きました。タックありのほうは、2タック入っているのですが、まだ体が完成していない若い人がはくと、ウエストが余り、ベルトが上にズレてしまうような状態をイメージして作りました。自分も若い頃はそうでしたし、テーマにしている90年代感というのはこういうところにあるのかなと思っています。

CUT&SEWN: CACHALOT POLO JERSEY
PANTS: DC-3 ORGANIC COTTON TWILL TROUSERS
HAT: CACHALOT 6PANEL

タックなしのほうは軍ものにあるような脱脂感のある生地を使い、タックありに比べるとミリタリーっぽさがあると思います。ネルシャツと合わせるとアメリカって感じがします。タックありもなしも、オーガニックコットン100%の裾にいくほどにすぼまるテーパードタイプ。同じシルエットで、タックなしのほうは今季は太畝のコーデュロイタイプのものも作っています。靴との関係はウエスト位置によっても異なりますが、よきところに収まるように。短めでもいいですし、靴にかかるくらいでもいいと思います。

SHIRTS: VANNING PLAID LS SHIRT
PANTS: DC-6 ORGANIC COTTON TWILL TROUSERS
HAT: SKI BEANIE

CUT&SEWN: PE HOODED O3
PANTS: DC-6 GDT CORDUROY TROUSERS
HAT: DUTY BEANIE

その人のスタイルって、パンツのはき方でずいぶんと変わってくるのだと思っています。タックがあるかないかでも、印象は結構変わるものですよ。

西山徹

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