FEATURE 109

その日はボタンダウンシャツ。

FEATURE 109

その日はボタンダウンシャツ。

終わりと始まりの季節。春がやってきます。
この時期は卒業式や入学式といったセレモニーの場が続きますよね。

当初DESCENDANTは妻と始めたブランドでした。
その頃まだ小さかった子供たちに
親である自分たちが作る服を着て育って
もらえたらという思いでスタートしましたが、10年が経ちました。

息子も小学校、それから、通っていたヨットスクールが終わりを迎えます。
だから、セレモニーには少しだけフォーマルでとブレザーにボタンダウンシャツ、チノパンでオマージュします。
フォーマルウェアのブランドではありませんが、10年目、終業、始業、ちょうど今の時節の一例として。

着ているシャツは、KENNEDY’S というボタンダウンシャツです。10 年前の ファーストコレクションから作っていて、毎シーズン作り続けている、いわば 10 年越しのスタンダードです。ブレザーもそのときにリリースしましたが、今季のものは10年ぶりのリイシューとなります。

そもそも、服の着方は自由だし、どんな使い方をしてもいいのだと思います。
でも、いつ、どこで、何を着るのか?
だけはポイントだと思っています。
10年選手のボタンダウンシャツ、KENNEDY’Sをこれまでと違った使い方でこんなときに、こんな風に見せることも。

服はアイデンティティの一つです。自分が何者なのか、自分がどこから来たのか?
表す手段でもあり、メッセージのような役割も果たします。

でも最後は足元を見れば伝わります。
それがいわば証しみたいなものですから。

西山徹

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