FEATURE 130
ルームシューズの遠い記憶。FEATURE 130
ルームシューズの遠い記憶。20年近く前からfoot the coacherの竹ヶ原(敏之介)くんとは付き合いがあり、以前、WTAPSのブーツのラスト(木型)も作ってもらったことがあるんです。
本場イギリスで靴作りの修業をしていたから、自身も職人であり、デザイナーでもあって、やっぱり靴についてはとても詳しくて、あるとき、「いま、いいシンセティックレザーがあるんですよ」と教えてもらったのがきっかけで、今回の協業が生まれました。
このワンストラップシューズの形自体は、foot the coacherのTRI-PAD® SOLEというオリジナルソールを使ったシリーズのもので、それをベースにシンセティックレザーをマウントさせてもらいました。
なぜ、この形がよかったのか?
それは、90年代にBIRKENSTOCKやSimpleといったオーガニックなシューズが流行っていて、その頃は60年代後半、70年代のフォークロア回帰があったと思うのですが、グレイトフル・デッドに影響を受けている先輩たちはみんなBIRKENSTOCKを履いていました。
一方で、ホームシアターやケーブルテレビの普及で自宅ソファーでテレビを観ながら一日を過ごすのがステイタスだと感じていた時代でもありました。そんなライフスタイルはファッションにも影響し、スウェットのセットアップにルームシューズといった感じで、シーンにも波及しました。僕らはそんな日常に憧れて、マイナーだったルームシューズに魅力を感じていたんです。
そういった90年代のカルチャーをfoot the coacherのシューズで見立てて、今回のシューズが出来上がりました。
まさにルームシューズな見た目に、オーガニックな感じもあって、ぴったりでした。
前回の「ワークウェアはraregemに」という発想と同じですが、やっぱり靴は靴屋さんに作ってもらいたいなと思いますし、それが日本、東京で作っている人がいたら頼んでみたくなっちゃいます。
シルエットはDESCENDANTらしく、でも、どんなジャンルにも属さないわかりづらさを持っていて、そういうのがなんだかいいんですよね。foot the coacherからリリースされているのは表革のようなシボ感のあるシンセティックレザーで、僕らはスエード(裏革)のような雰囲気のものを使って、ブラックとベージュを作らせてもらいました。
西山徹
foot the coacherとのコラボレーションシューズは、10月3日(木)より
DESCENDANT取り扱いの各店舗にて発売します。
※価格は税込価格です。