FEATURE 141

ディレクターズ・カット、スプリング。 2025 Spring / Summer COLLECTION

FEATURE 141

ディレクターズ・カット、スプリング。 2025 Spring / Summer COLLECTION

広島から、2025 Spring & Summerコレクションのディレクターズ・カットをお届けします。

DESCENDANT HIROSHIMAを手がける中本健吾さんとは、90年代からのお付き合いです。

「DESCENDANT HIROSHIMAは袋町公園のそばにあります。袋町公園には慰霊碑が建てられているのもあり、本当に気のいい空間で、この公園のまわりの物件が空くと、何かお店をやらなきゃとなんだか勝手に使命感が湧いてきます(笑)。広島の小学校では、平和教育に時間を使い、力を入れているのもあるのですが、広島の人間にとってここはとても大事な場所のひとつなんです。広島という街は比較的温暖で雨の少ない瀬戸内気候なので、これからの季節は晴れの日も多く、気持ちのいい日がつづくんですよ」(中本さん)

ふと思うのですが、自分の街のことって意外と知らないものですよね。でも、中本さんは本当によくご存じだし、とても大事にされています。今日も、年を重ねた、中本さんらしい着方が素敵でした。

ショップマネージャーの桑原くんは、ヒッコリーストライプのワークシャツ、フーデッドスウェットシャツを。

中村くんはSPICOLIフーデッドシャツ、シャンブレーシャツを着てくれました。

それぞれ自分らしい服の着方をしていて、服が前に出てくるというよりも、着る人、選ぶ服によって、より個性が引き出される感じがいいなと思いました。同じアイテムでも着る人が違うことで違うものに見えてくるって大事だと思います。DESCENDANTは着ている人が主体であって、着る人の個性に寄り添う程度でいいんです。むしろそれが楽しいですよ。

DESCENDANT HIROSHIMAには新しいものも、古いものも、東京にはないものもあります。新しいものだけでなく、様々なものがいい調和を保って混在しているのが、いまの僕たちの考え方となっています。

ティーンエイジャーの頃は、好きなお店に通って、いろんなことを学びました。好きなカルチャーをつなぎ、人の交流の場としてのショップというものはちゃんと存在しなきゃいけないと、いまの時代だからこそ強く思います。

西山徹

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