FEATURE 32

ELENDEEKがDESCENDANTとコラボする理由

FEATURE 32

ELENDEEKがDESCENDANTと コラボする理由

エレガンスモードをテーマに掲げたELENDEEKとDESCENDANTによるコラボレーションは、ビーチリゾートを満喫するためのスイムウェア、サマードレス、ビーチサンダルなどが勢ぞろい。
若くしてガールズブランドを立ち上げ、結婚し出産を経て、今では育児も服作りも楽しむ二人。
渡邊由夏と西山美希子がシンクロするライフスタイルを背景に紡いだ「オトナの水際」とは……。
ELENDEEKとDESCENDANTのコラボレーションが始まった経緯から教えてください。 西山 「元々は娘同士が同じ年で仲良くなった家族ぐるみの付き合いなんです。夏休みには山や海へ一緒に旅行したり。そういう旅先で『こんなアイテムがあったら欲しいね』って盛り上がり、じゃあコラボしようって始まったのが2018年の春夏コレクションから」 渡邊 「私自身はELENDEEKのクリエイティブディレクターとしてデザインの監修やPRや店舗のVMDなどをやってますが、ELENDEEKのエレガンスモードなテイストとDESCENDANTのストリートな雰囲気をミックスしたら、面白い化学反応が起こるんじゃないかと」 西山 「私たちは20~30代をガールズブランドのデザイナーとして過ごして、お互い家族を持ってからはこども中心の生活を送っているのも似てるのかなぁ。そういうライフスタイルを反映したアイテムだから上手くいってるんだと思います」 渡邊 「子育てしてると、どうしてもカジュアルな服装になってきますが、ミキさんのストリートっぽいアイテムを自然に着こなしてる感じに刺激を受けていたんです。それでDESCENDANTのレディースを一緒に作りたいと思ってました」

何かコラボレーションのテーマはあるんですか? 西山 「特別なテーマはありませんが、自分たちが本当に着たいなぁと思えるアイテムしか作ってません。たとえば自分の年齢も踏まえて『もう少し肌の露出が抑えられていたら着易いのに』といったアイデアを活かしたビーチウェアだったり」 渡邊 「これまでのコラボレーションは春夏シーズンに集中していますが、これも特に意図したわけではなく、たまたま夏休みの旅先で企画のアイデアが生まれた結果と言うか(笑) DESCENDANTらしいカジュアルなアイテムをベースに、その時々に気になるカラーをアレンジして、グリーンやパープルを選びました」 西山 「今回のコラボレーションもジャグジーに浸かって話し合ったアイデアが素になっています。二人ともビーチが大好きなので、しばらくはオトナの水際(笑)をテーマにしたコラボが続くかもしれません」 渡邊 「ELENDEEKとDESCENDANTのコラボレーションでいまや定番になっているウェッジソールのビーチサンダルも毎回好評で、直ぐに売り切れてしまうんです」 西山 「ヒールになってる厚底のビーチサンダルって、なかなか無くて。これはハワイのローカルブランド『Scott Hawaii』の別注アイテムで、ハワイに住む従兄弟の紹介でScott Hawaiiの本社を訪ねたことがきっかけで生まれました」

ところで、服作りと同様に子育てにも取り組んでる二人は、こどもにどんな風に育って欲しいと思いますか? 渡邊 「こどもには出来るだけ色々な経験をさせてあげたい、世界を拡げてあげたいと思ってます。将来どんな職業に就いても構いませんが、絵を描くのが好きなので、その方面の才能を伸ばしてあげられたらいいかなぁ」 西山 「DESCENDANTはこどもが産まれたことをきっかけに始めたブランドで、こどもたちに自分の親がどんな風に働いていたかを記憶に留めてもらいたくて。いろんな働き方や生き方があるんだよって見せることで、こどもに選択肢をたくさん示してあげたい。その先に何を選ぶかは本人次第だけど、多様性を持った人間になってもらいたいとは思います」 渡邊 「こどもと生活することで服作りにインスピレーションを受けたり。うちの場合はこどもの描く絵が可愛くて、特に色使いには無意識に影響を受けてる気がします。ちなみにDESCENDANTの新しいカタログの表紙が馬の絵だったのは乗馬を始めたから?」 西山 「そうそう、その通り」 渡邊 「やっぱり。そうだと思いました」 西山 「DESCENDANTのクジラのロゴマークにしても、魚や昆虫のモチーフにしても、その時々でこどもの興味が反映されています。
そもそもDESCENDANTという名前には『子孫』って意味があって、『次に着る人に渡してください』ってメッセージがケアラベルに入ってるの。物質としてよりも思い出が繋がっていけば理想だなぁと思って」
渡邊 「何それ、すごい素敵なコンセプト!」

これから先のヴィジョンを教えてください。 西山 「20代でブランドを立ち上げてデザイナーをやっていた頃は、自分の頭の中にあるイメージを膨らませて洋服を作っていたけど、家族が出来てからは何事もこども中心の日々を過ごし、服作りも変わってきました。でも今後は子育てもひと段落して、こども中心じゃない生活にシフトするでしょうが、そのときどんな服作りに変化するのか正直想像つかない。ただ自然体でいたいとは思います」 渡邊 「デザイナーをやっていると、どうしてもブランドに合わせた自分になって、自分ではない表現をするのが苦しい時期があるんですが、次のフェーズではいつでも自分らしさを表現できる自分でありたい」 西山 「世の中の洋服に対する価値観も変わってきてるし、着飾るといったオシャレではない表現や意識になってくるんじゃないかなぁ」 渡邊 「洋服に対する価値観で言えば、こどもたちの世代は私たちとは随分違うんだろうなぁと感じます。こどもの時代から目にする世界もかけ離れてるから、将来どんな価値観を育んでいるか、すごく楽しみです」

別注アイテムにつきましては、ELENDEEKの各店舗へ直接お問い合わせくださいますようお願い申し上げます。
https://elendeek.com

渡辺由香( わたなべ ゆか )
26歳の時に「MERCURYDUO(マーキュリーデュオ)」を立ち上げ、クリエイティブディレクターとして、デザイン、PR戦略から商品企画までブランド全体の統括を行う。 2016年には、「ELENDEEK」を立ち上げ、全体統括を行う。プライベートでは、2012年に結婚。現在は一児の母として、仕事と育児を両立。
FEATURE